3度目の生ハム

17日(日)、長野県上高井郡高山村というところへ手作り生ハムの仕込みに行ってきました。今回で3度目の仕込み体験となります。

燻製をせず、塩漬け・乾燥のみで1年以上熟成させて完成させるシンプルなスペイン式「ハモンセラーノ」。乾燥し気温が低い冬の高地で行うのが適しているのです。

「原木」と呼ばれる豚の後ろ脚1本(約11kg)をまるごと仕込む。本場スペインのはイベリコ豚といわれる黒豚ですが、ここは長野県。飯山市産の「みゆき豚」を原料として使います。

まずは血抜き。太い血管部分をぐいぐい押して処理します(この体験後にもあと1回は行うようです)。

血抜きが終わったら、塩漬け作業。たっぷりすり込みながら塩だらけに覆います。

この後もしみ出てくる水分を綺麗に除いたりと細かく管理していただき、乾燥に進みます。寒〜い加工場の天井にはすでにたくさんつり下がっていて壮観。

1年以上の熟成とはいえ、2年熟成だともの凄い美味しさだから、やっぱり2年近くは待ちます。

ワイン同様、ゆっくり作られるものには深い味わいがある。日本はもとより世界中の昔の食卓に普通に並んでいたシンプルな料理の数々。原料と塩、時間だけ、とかいっぱいある。

複雑で、手が込み、研究され、開発され、新規性に富み、スピード感に溢れる近年のグルメに興味を失いつつあるのは、自然な流れなのかな?

美味しいものには、待ち時間が必要なようです。

投稿者: vart-jpn

ワイン用ぶどう栽培農家。ワインショップ・バート運営。画家。