細菌グローバル

テレビはどこも新型コロナウィルスのニュース。日々感染者とその犠牲者が増えつづけ、不安がふくらんでいる(煽っている?)。

人々の恐怖は、いまやグローバルが当然となった世界経済に大きな打撃を与えているようだ。日本経済新聞が連日その影響を伝えている。なにせ発生源が世界経済の工場、世界商店の本店である中国なのだから。身近なところではマスク不足とか、新しいタイプのニッチなマスクに注文が殺到しているとか。

3月の連休に関東方面に行く用事があるので、そのついでに「アートフェア東京2020」に行く予定をしていたが、さて、どうしたものか。

先週末には世界最大とも言われている「アートバーゼル香港」の開催中止が発表された。

格差がグランドキャニオンのように広く深くなっている現代では、貧困層の増大を尻目にほんの一握りの富裕層が世界各国に存在し続け、彼らは1日に数億単位の資金が動くアートフェアに世界中から集まる。

人が多く集まる場所はあまり好きでは無い。でも「知らない」作品に出会えることが期待できるアートフェアは、以前から一度は行ってみたいと思っていた。

しかし、アートマーケットでもいまやトップクラスの影響力を持つ中国人富裕層は、当然アートフェア東京にも大挙してくることが想定される。

感染病には以前はあまり気にしない自分だったが、ここ数年は自慢の健康と体力が低下気味なので、さすがにちょっと気になる。

それでも、生まれ育った環境下での細菌には抗体があると思っている。そこそこ自信はある。問題は未知の細菌だ。これまで身近には存在しえなかった生物。

歴史や人類学の本によると、数百年前の欧州各国による世界侵略の時代には、迫害や戦争より病気による犠牲者の方が多く、原住民や部族の多くはその影響で絶滅したとの説もあるそうだ。

つまり、生まれ育った環境に、未知の国から未知の細菌が入ってくると、身体がそれへの抗体を作っている時間がなく、あっさりと感染してしまう、ということなのだろう。

驚異的なスピードで物流が発達し、人は世界中で動き回る。ほんの数十年前までには考えられない移動距離だ。

当然、人やあらゆる物資と共に細菌も移動する。交流する。定住する。交雑する。そして「菌は絶えず変容」する。

グローバルって怖いなぁ、と、人が少ない日本の田舎で考えさせらている。

投稿者: vart-jpn

長野県上田市真田町と殿城でワイン用ぶどう栽培をしている画家。2017年よりVARTブランドでワインを販売している。