線路は続くよ、どこまでも

毎年同じようなことを綴っているのかな。それでもこの日を迎えると、何かしら書き残しておかなければならない衝動に駆られる。

東日本大震災から10年。

当時、被災地に、被災者へ、何かができたわけじゃない。むしろ、何一つできなかった。「何もしなかった言い訳」が許されるなら、自分のことで精一杯だった。

人生でいちばん辛くてもがき続けていた頃。そんな小さな人間の営みを「吹っ飛ばす」ほどの衝撃。

残された時間は短い。

前しか向かなくなった。

2012年1月、気仙沼市。海縁で寸断された線路。

きっと、再び、人々は必ずつないでいく。そんなことを思い、願った。

「持続鉄道」アクリル・パステル/F30号/カンヴァス/2020年制作

投稿者: vart-jpn

ワイン用ぶどう栽培農家。ワインショップ・バート運営。画家。