雑草の免疫力

過日、プロ野球界で数々の実績を残した野村克也さんが亡くなりました。

長嶋さん王さんでプロスポーツを楽しませてもらった世代である私には、「月見草」という比喩で強烈な印象を与えてくれた。

その反骨精神から「雑草魂」を連想するのは容易で、主役になれない多くの庶民、そして自分にも大きな存在としてあり続けた。

植物学的には「雑草」というくくりは無いのだが、庶民=雑草という表現はしっくりくる。

雑草は、そう簡単に“生える”のをやめない。

様々な状況にさらされ、時に踏みつぶされ、むしられ、刈り取られても、春になれば再び生えてくるのだ。

生命力があるんだ。

ちょっとやそっとじゃ負けない。諦めない。

免疫力が強いんだ。

「病は気から」という表現はいつ頃から使われているんだろう?

日進月歩で科学が発達しつつあるものの、“気”が人間の健康状態を左右しているという事実は否めない。

スポーツをする人が爆発的に増えている。ヨガやフィットネス、筋トレなど、人々は身体に関わる活動を欲している。

「免疫力を高める」という理屈より、身体が教えてくれているのではないか。

人類に残された、野生の生存本能だ。

身体を鍛えることが難しい高齢者や社会的弱者はどうか。

やっぱり「気」だな。

無理にでも生きる目標を作る。予定を組む。自分が本当に楽しめることを考える。何も考えずに笑う、笑えることに触れる。

逆に、すべてのネガティブな要素を無視する。あるいはすっかり受け入れる。ある種の「悟り」だ。

これって難しいけど、自分の場合、もの凄く大きな効果があることを実感している。

コツは「過ぎ去った自分を捨てる」ことかな。いつも良い人でいる必要はないのだ。他人の目なんて気にしない。我が儘を平気で言っちゃおう!(もちろん社会に迷惑をかけない程度に)

そうやって続けていると、いつの間にか心が軽くなる。免疫力が上がっているのかな?

科学的なことは専門家に任せよう。

でも、雑草が強いのは本当だ。

投稿者: vart-jpn

ワイン用ぶどう栽培農家。ワインショップ・バート運営。画家。